コラム
教育格差が生まれる理由
私たちは2017年の団体設立から「いつでも、だれでも、どこでもわかりやすく高い品質の教育が受けられるようにする」ことを目的にYoutubeで数学・英語の授業を配信してまいりました。合わせてテキストも出版しております。
動画とテキストをベースに授業をすることで視覚的にも聴覚的にもわかりやすく学べることから予習はもちろん、一度聞き逃してしまった授業を振り返る意味でも活用用途が幅広く、チャンネル登録者数24万人もの方から支持をいただくようになりました。
以来、難関高校や大学への合格報告を毎年多く頂戴し、意義を感じながら活動を継続しております。
教育格差はどこで生まれているのか
活動から数年が経過するにつれて自己の活動を「本当に教育格差の是正につながっているのか」内省するとYoutubeでの授業配信は
- スマートフォンやiPad、パソコンといったデバイスを持ち
- 勉強への意欲があり、能動的に行動する
といった特徴のある子どもたちへとても有効な教育機会となっていることを自信を持って言えます。
しかしながらそういった子どもたちばかりではありません。
私たちは「食育」の面からも子どもたちをサポートするべく子ども食堂の運営もしております。
だからこそわかるのですが教育格差は家庭・経済環境から生まれています。
学校外教育
文部科学省のデータ「子供の学習費調査」によると、家庭の年収が子供の「塾や習い事(補助学習費)」への支出に直結し、それが学力差の一因となっていることを示しています。
[小学生の学習塾・家庭教師費]
年収400万円未満の世帯:年間約5万7千円
年収1,000万円以上の世帯:年間約21万5千円

当然のことながら塾に通えば頭が良くなるわけではありませんが多くの場合「塾で習ったことを公教育で復習する」過程を取ることから家庭外学習の機会が少ない子どもよりもテストの点を取りやすい傾向にあります。
家庭の社会経済的背景と、子どもの学力の相関
文部科学省が委託研究として行った「全国学力・学習状況調査」の詳細分析(お茶の水女子大学等による分析)では、「家庭の世帯年収、父の学歴、母の学歴」と「子どもの学力(国語・算数)」が比例する形で相関関係が出ています。
家庭の社会経済的背景(SES)と学力の関係


引用:文部科学省(平成25年度「学力調査を活用した専門的な課題分析に関する調査研究」)を加工して作成
この研究では親の経済力や学歴だけではなく「家にある本の数が多い子供ほど正答率が高い。」「家の人と学校での出来事について話をする子供の方が正答率が高い」といった家庭の文化や子どもとの関係性によっても教養が子どもに移転することを示唆しています。
相対的貧困状態にある家庭
厚生労働省の「国民生活基礎調査(2021年)」によると、日本の子どもの貧困率は11.5%、つまりおよそ9人に1人の子供が貧困状態にあります。その中でも「ひとり親世帯」の貧困率は44.5%と極めて高い水準です。

学校教育では一度ついていけなくなるとその先の勉強がわからなくなり、つまらなくなり、時間が経つにつれて挽回するのが難しくなっていきます。
すべての子どもたちが教育格差なく、夢に向かって邁進していくための基盤を築いていくためにはこれらの経済的な壁、環境面からの壁を越えて子どもたちの教育機会になるべく少ない負担で早期介入していくことが大切なことと思います。
今、小学生、中学生のお子様がいらっしゃる保護者の皆さま。
学校の授業についていけなくて心配されていらっしゃいませんか?
だけど塾に行かせるのはなかなか難しいとお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
一度コミュニケーションをお取りいただき、お子様と一緒にスマートフォンでも構いません。
数学・英語のトリセツを一緒にご覧になってみてください。
わからなかったところから学習しなおすことができます。

- < PREV